中国・ハルビン市の「水道停止に伴う混乱を伝える記事」を比較する

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2005-11-24

事件の詳細を知るには、「多数のメディアを読み倒す」ほうがいい、逆に言えば「一社だけの報道に頼る」のは危険という話。

まず、事件のあらましを共同通信配信記事より読み解く ↓

河川汚染で水道供給停止、400万人に影響 中国(産経新聞[共同通信]:国際)
 中国黒竜江省ハルビン市が、市内を流れる松花江の上流での化学工場の爆発事故による汚染を理由に22日から4日間、水道水の供給を停止すると発表。地元スーパーで飲料水が売り切れになるなど、約400万人に上る市民の多くに影響が出ているもようだ。

 ハルビン市の水道水は松花江から取水しているが、地元紙ハルビン日報(電子版)によると同市は、吉林省吉林市の石油化学工場で13日に発生した爆発事故のため、松花江上流の水が汚染され下流のハルビンでも影響が出る可能性があるとして、断水を決めたという。

 黒竜江省政府は、給水車で生活用水を供給するなど緊急対策を発表した。

 松花江は下流でロシアに流れ込んでおり、中国外務省の劉建超副報道局長も22日、「下流にある国の利益や関心は十分考慮する」と述べ、影響を注視していることを示した。

 爆発事故では5人が死亡したが、周辺の環境汚染はこれまで伝えられていなかった。(共同)

同様に、朝日新聞からも読み解くと ↓

中国・ハルビン市が水道供給停止 化学工場の爆発で(朝日新聞:国際)
2005年11月22日18時48分

 中国黒竜江省のハルビン市政府は22日、市内の水道水の供給を停止した。市のホームページによると、隣接する吉林省で今月中旬に起きた石油化学工場の爆発によって、水源である松花江が汚染された可能性を調査するためだという。停止期間は約4日間の予定。

 現地からの情報によると、同市では20日ごろから「大地震が来る」とのうわさも広がっており、多数の市民が飲料水を買い求めているという。影響を受ける人口は最大約390万人と見られている。
 → 他メディアの配信記事についてはgoogleニュース「中国 工場爆発」の検索結果を参照。

これに伴い、中国のハルビン市では「水道水の供給を停止」し、「給水車で生活用水を供給する」などの緊急対策を施行。その一方で、混乱も生じているようだ。

その混乱について伝える各社記事を抜粋すると、以下の通り ↓

中国ハルビン市で水道停止・市民が一時的パニック(日経新聞:中国ビジネス特集) より
人口約1000万人の大都市で断水が数日間続くのは中国でも異例。飲料水の買い出しに走る市民が一時的にパニック状態に陥り、工場の生産にも支障が出るとの懸念が広がっている。
 → 飲料水の買い出しによる混乱とともに、ハルビン市の工業関連でも支障が出ているようだ。

工場爆発の余波、中国ハルビン市で水道停止…住民混乱(読売新聞:国際) より
 市は各機関に対し、「可能な限りの水備蓄」を指示。一方、市民は買いだめに走り、ペットボトル飲用水の値段が通常の3倍以上に高騰している。さらに「近く大地震が発生する」とのデマが広く流布され、混乱に拍車をかけている。
 → 読売新聞は「飲料水の価格高騰」について詳しい記述をされている。それもさることながら、余計なデマが発生すると、このような混乱の状況の中では混乱に拍車をかけることは当然だろうと考える。

中国:河川汚染で水道停止 市民生活が大混乱 ハルビン市(毎日新聞:国際) より
 突然の水道水停止で、飲料水や食料を購入する市民が商店に殺到し、価格が高騰。市外へ脱出しようとする市民が駅や空港に殺到しているとの情報もある。市内の小中学校は23日から30日まで休校となった。病院15カ所が健康被害に対応する準備を整えている。

 また「地震が起きる」などのデマが流れるなど社会不安が広がり、市当局は市民に冷静な対応を呼び掛けている。
 → 毎日新聞は読売新聞の情報と同様な内容に加えて、あくまでも情報として「市民が駅や空港に殺到している」という話題が入ってきていることを伝えている。

ハルビンで飲料水パニック買い 石化工場爆発 水道汚染の噂で点検断水(フジサンケイビジネスアイ:中国) より
 市民は、飲料水を確保するため、市内のスーパーなどに殺到。あまりのパニック買いで、ミネラルウオーターは通常の〇・五元(約七円)から倍の一元(約十四円)まで値上がり。同日午後四時ごろには、市内の大手スーパーの店頭からは、コーラやジュースなどの清涼飲料や牛乳、ビール、ワインなどの酒類にいたるまですべての飲み物が姿を消したという。
 → フジサンケイビジネスアイは飲料関係に関して値段の動向を詳しく報じ、またその他の飲料水に関する動向を詳しく報道している。

外電を眺めても、おおよそ同じような話題が入ってきている ↓

断水の中国ハルビンで住民が空港や駅に殺到=目撃者(ロイター:ワールド より
目撃者が23日、明らかにしたところによると、22日未明に水道が遮断された中国黒竜江省ハルビン市では、市外へ脱出しようとする住民が空港や駅に殺到している。

 ハルビン市の水源となっている松花江から数百メートルの距離にある吉林省の化学工場で13日、爆発が発生し、5人が死亡した。これを受けてハルビン市当局は水道供給を遮断。パニックに陥った住民はボトル入り飲料水や食料の確保に走った。

 ある工場経営者はロイターに対し、「皆ハルビンを出たがっている。まるで旧正月のときのように切符を買うのが困難になっている」と語った。
 → 目撃者の話として、ロイターはハルビン市の状況を伝えている。この辺りは、ロイターの別記事(英文:Polluted river water heads toward Chinese city)にも書かれている。

化学工場爆発で川が汚染 ハルピンで給水停止(CNNJ:ワールド) より
一方、ハルピン周辺の空港や駅は、市内を脱出しようとする住民や観光客でごったがえした。
 → CNNも交通状況に関して報道している。

また、中国の人民日報(人民網)にも飲料水についての記述がある ↓

4日間停水で飲料買占め、水が品切れに 黒竜江省(人民網:黒竜江)
黒竜江省哈爾濱(ハルビン)市で21日、同市中心部の水道管を全体的に検査、修理するため、22日から4日間停水することが通知された。通知を受けた市民は先を争って飲用水を買い、一部の商業施設では品切れになった。(編集SN)

「人民網日本語版」2005年11月22日
 → 市民が水道の停止の通知を受け、「先を争って飲用水を買」うという状況は起こっているようだ。

このように、各報道機関はハルビン市の飲料水に関する状況、交通状況、経済活動に関する状況、市民の声や生活に関する状況などがどのような動向であるか、様々な状況を伝えている。

そんな中、朝日新聞は独自の情報源を用いて報道を発表 ↓

汚染水流が24日にも水源到着か 中国・ハルビン(朝日新聞:国際)
 asahi-harbin.png
 中国黒竜江省ハルビン市で水源である松花江の水質汚染の恐れから水道水の供給が停止されたことを受け、同省政府は23日、汚染水流が24日にも水源近くに到着する可能性があると発表した。供水停止によって、市内の全小中学校が1週間の休校になったほか、浴場、美容院などが営業休止措置を受けている。

 現地からの情報によると、大きな混乱は伝えられていない。
 → な、なんだってー!?(MMRの隊員風に)

とりあえず、朝日新聞の「中国・ハルビン市が水道供給停止 化学工場の爆発」の記事にある「現地からの情報」という情報源と、「大きな混乱は伝えられていない」と報道した記事の情報源と、どのように違うのか気になった。

Comment

ガルバルディΘ : 2005年11月26日(土) 02:27 URL edit
ハルビン市民には不謹慎だけど、アサピー激ワロタ
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