カーリングの裏舞台を伝えるマスコミの眼差し

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2006-02-21

[追加 16:45]

カーリング女子1次リーグ 抱き合って大喜びの日本(Yahoo!スポーツ×スポーツナビ トリノオリンピック特集:写真ニュース)

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 → 個人的にベストショットと思った画像にリンクを貼りました。ぜひ、他の写真ニュースで、カーリング以外の選手の表情も見てみて下さい。




私もNHK-BSのカーリング日本女子代表の試合を見入ってしまいました。「こんなに面白いのか!」って。

そんなカーリング女子代表、試合も終了しメディア露出も上昇してきたが、今回はそんな彼女たちの裏舞台を伝えてきた、メディアの「眼差し」をいくつかまとめてみた。

まずは、日本代表のサード林弓枝選手、スキップ小野寺歩選手のソルトレイク五輪組に関する話題 ↓

小野寺歩(カーリング)(ゲンダイネット:女性アスリートの素顔と私生活) より
ごく普通の中学生だった小野寺は、幼なじみとカーリングチーム「シムソンズ」を結成。札幌学院大学に進学した02年に見事ソルトレークシティー五輪出場を果たした。そして昨年11月、スキップ(主将)として国内最終予選で「チーム長野」との激闘を制し、2度目の五輪キップをもぎ取った。
 ただし、挫折と苦労の連続だった。前回ソルトレークシティー五輪は2勝7敗の8位で予選敗退。「緊張で何もできなかった」(本人)と屈辱だけが残った。しかも、地元の北海道常呂町に戻ったところ、「基幹産業は畜産とホタテ漁」(町役場)という過疎の町に若い女性の就職口はなかった。チームは解散し、「嫁にでも行こうか」と引退も考えたという。
 そんな時、青森市が市民の生涯学習の一環として専用カーリング場を造るという話を聞き、ソルトレークシティー五輪からの同僚の林弓枝(27)と2人で施設運営公社に就職した。
 → このバックグラウンドは全然知らなかった。特に、ソルトレイク五輪後のチーム解散というのは大きな打撃だっただろうか。このゲンダイネットには「女性アスリートの素顔と私生活」シリーズで素晴らしいコラムを掲載している。これを見て、アスリートの舞台裏を知ることで更にスポーツ観戦が面白くなるはずだ。

また、NHK-BSにて解説をされていた小林宏氏についての話題がYahoo!のトリノオリンピック特集コラムにあった ↓

躍進カーリングの隠れた「傑作」(Voice of Torino:生島淳の「観る前に読め!」) より
「カーリングの小林さん」って知ってる?

 で、カーリングのルールを知らないという人がほとんどだと思いますが、最高のナビゲーターがいます。その人が「カーリングの小林さん」です。
 小林さんとは、オリンピック中継でカーリングの解説をやっている方です(長野オリンピックではカーリングの競技委員長を務められたそうです)。で、この小林さんの解説が最高にイイんです。
 一般になじみのないカーリングについて、基本的なルールを教えてくれるだけではなく、次の一投をどんな戦略で投げるのか、適切な解説があります。それでテレビの前で見る側も、ああだこうだ、考えることができるのです。2、3試合見ると、素人でも予測がつくようになってきます。小林さんのおかげです。
 そしてストーンと呼ばれる20キロほどの石が投じられた後、戦略通りのショットだったのか、それともズレがどの程度だったのか、小林さんは丁寧に解説してくれます。
 小林さんの解説は穏やかですが、カーリングの魅力を存分に伝えてくれていると思います。冬季オリンピックの競技って、ジャンプだったら2回飛んで終わりとか、結構、一瞬にして終わってしまう競技もあるのですが、カーリングのようにじっくり楽しめる競技だと、冷静な解説こそが、その魅力を伝えることにつながります。
 → 私も小林氏の解説で、カーリングの内容を素人ながらに多少は理解できるようなったのかな、と思う。そんな小林さんのもうひとつの素顔があった ↓

元長野五輪競技委員長・小林さん、自費でカーリング場(読売新聞:トリノ五輪) より
 高校時代にはスピードスケートで高校選手権総合2位になったこともあるが、26年前に仕事を通じてカーリングに出会い、今では、その普及がライフワークだ。長野五輪にも携わり、競技委員長にもなった。

 正式競技となった長野五輪では男女とも準決勝進出を逃した。小林さんは「このままでは世界と戦えなくなる」と危機感を強めた。カナダなどの強豪国は5、6歳からクラブで競技を始めることも多い。

 こうした普及、強化のための環境を整備しようと、5年前に温めていた計画を具体化させ、約1億3000万円を投じて2シートを備える施設を作った。日本にほとんどない、年間を通じて使用できる専用のカーリング場だ。

 クラブには現在、35人が加入しているが、ジュニアコースはこれから会員を集めて、本格的にスタートさせる。小林さんは「氷の文化を次の世代につなげるのが私の使命。75歳になっても、カーリングを教えていたい」と大きな夢に思いをはせている。(海保徹也)
 → 小林氏の「氷の文化を次の世代につなげるのが私の使命。」との願いが叶う事を願いたい。

そして、彼女たちの軌跡を追いかけた番組の放送アーカイブ ↓

#025 チーム青森 氷上の微笑 (2005年12月18日放送)(BS-i:超・人)
 → これを読むだけでも、カーリング日本女子代表の凄さを感じることができるだろう。

彼女達を支える、ロイ・ミキコーチの話題(これはソルトレイク五輪の話題だが) ↓

カーリングの「伝道師」 日系カナダ人ミキコーチ(共同通信:ソルトレイク五輪) より
 自称「カーリングばか」。ガス関連のセールスをしながら、シーズンになると長期休暇を取って指導。コーチ歴は18年になった。土岐監督との縁で、1999年から日本代表のコーチをしている。

 92年に祖先の出身地、和歌山を初めて訪れた。「日本が好き」。そんな思いが「日本を強くしたい」という情熱につながる。

 日本代表は23、24歳と若い。「この子らは、もっと長く遊ばんといかんね」。英語の「プレー」を、日本語で「遊ぶ」と言う。カナダでカーリングは「氷上のチェス」。競技というより、日常にとけ込んだ「遊び」として長く取り組むもの、と言いたいようだ。

 日本は、2勝7敗と予選リーグで敗退した。「選手はもっと大人になるとチャンスがある。カナダで練習してほしい」と、4年後に期待をかけた。(共同=正田裕生)
 → ロイコーチは、4年前から日本代表を支えてきた。彼の眼に、彼女達の成長はどのように映っているのだろうか。

ひたむきに頑張る彼女達の舞台裏を伝える人々。彼らの眼差しは、きっと優しいはずだ。

ただ、メディアの加熱は日毎に増し、今日も、これ以降も、彼女達のメディア露出は大きくなる一方になることだろう。でも忘れないで欲しい。加熱する眼だけでなく、舞台裏を伝える優しい眼があるからこそ、スポーツの素晴らしさを支える土壌ができることを。



最後に、解説の小林氏に関する話題をもうひとつ ↓

躍進カーリングの隠れた「傑作」(Voice of Torino:生島淳の「観る前に読め!」) より
カーリングの小林さんのもっとも素晴らしい点は、選手への尊敬がにじみ出ていることです。日本対イギリス戦、最後のショットをイギリスのスキップがミスしました。でも小林さんは、
「これは本当にむずかしいショットなんです。観ているみなさんはミスだと思うかもしれませんが、わずか1センチのところまで、ギリギリ勝負できた技術を見てください」
と相手国への配慮を見せます。本当にカーリングが好きだということが、このコメントひとつで伝わってきます。

 最近、日本中心の報道が目立ち、食傷気味でしたが、カーリングの小林さんの解説はバランスが取れたマスターピース――傑作だと思います。
 まだカーリングの中継はあります。私は小林さんの解説を1試合も見逃すつもりはありません。
 → 物事を伝える、ということの重要な要素のひとつが、ここにあるのかもしれない。

それは、「選手への尊敬」。つまりは自国選手だけでなく、相手国選手への尊敬もあるからこそ、スポーツの素晴らしさを伝えるということがより高いレベルでできているのだろう、と思う。(まあ、オリンピックの報道が「日本中心の報道が目立ち、食傷気味」とはあるが、それは国別対抗の試合もあるから、どうしても偏りがあるように見える可能性があるのは当然だと思う。それをバランスを取るのであれば、相手国選手への尊敬の念を持った記事を書くこと、そして必要以上に自国・他国を批判する記事を書かないことが重要だろう。)

そして、その選手のバックグラウンドであるサポーター、コーチ、家族、そして地域や国にも尊敬があることも重要かな、と考える。それは、これら私が挙げた要素のうち何かひとつでも欠けていれば、それが不利な要素になり、素晴らしい選手が出てこなかったこと、つまりは「私(もしくはあなた)が素晴らしいと感じた試合」も存在しなかったこともありえるのだから。

[修正 16:10]
誤字・脱字修正。文章の改行部分、文字強調の変更。



[参考]

まりりん(A day in the life of Nagoya)
 → Voice of Torinoの記事情報はこちらを参考にしました。

2ch 本気でカーリングを応援するスレ 情報所
 → 情報はこちらも参考にしました。

Comment

: 2006年02月21日(火) 17:11 URL edit
カーリングいいですね。今朝も見てしまったので眠いです。

昨日見ててよかったのはアルペンスキーでの新興国の選手たち。
タイムは到底上位選手にはかなわないものの、転倒コースアウトしても立ち上がり坂を登り再スタートする姿は忘れてたがむしゃらさを思い出させてもらいました。
: 2006年02月22日(水) 04:46 URL edit
カーリングはホントに感動しました。
これはカーリングに限ったことではないでしょうけど、テレビなどの事前情報なしに観た方が、純粋に楽しめる気がしますね。
maytyan : 2006年02月22日(水) 11:45 URL edit
あなたのブログを呼んで、私がカーリングに何故魅入られたのかがやっと分かった。まだルールを良く知りませんが・・・。
erict : 2006年02月24日(金) 16:00 URL edit
とりあえず決勝トーナメント関係の録画予約をしました。
日本女子代表が健闘し、またそれを打ち破った選手達の凄さを再確認するために。
そして、男子も録画予約しました。

▼フさん
ジャイアント・スラロームのコースはすごい!ダウンヒルとひけを取らないほど、すごいコース設定だと思いました。
果敢に挑戦する姿はそれだけで素晴らしいと思います。

▼猛さん
興味を持ったときに、自らで収集した情報を元に観戦する、というのであれば尚更楽しるかな、と私は考えてます。
どうしても企業的には、一定の利益確保も見込んで視聴率優先・購買率向上の報道をしざるを得ない現状もありますが、
一方で、センセーショナルでなくても丁寧な取材記事は、協議に興味を持った人に対して、絶大な効果を発揮するだろう。
両方あってこそ、スポーツ観戦の土壌と、次に繋げる糧が生まれる。私はそう考えます。

▼maytyanさん
私もルールに関してはあやふやだし、小林さんの解説なしではトンチンカンな戦術構想をめぐらせてしまうかもです。
私のエントリがあなたにとって共感を呼ぶことができ、非常に嬉しいです。
erict : 2006年02月25日(土) 12:30 URL edit
2006/02/21(火) 14:10 のkokomo氏のコメントは宣伝と判断し削除しました。
erict : 2006年02月26日(日) 00:08 URL edit
女子の準決勝、決勝も凄かったが、男子カーリング・・・凄すぎる!カナダの強烈なビッグエンドには衝撃を受けた。
482 : 2006年02月26日(日) 22:54 URL edit
小林さんの解説、素晴らしかったですね。最初は日本だけ見ていたのですが、最後は男子も見てしまいました。
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