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脳研究に詳しい人は「いまさら『ゲーム脳』批判もないだろう」と思われるかもしれない。しかしこの“学説”はいまだに多くの人に科学として信じられ、教育委員会が講演会を主催するほどなのである。→ ちなみに、若狭毅記者の述べる「批判記事」とは、サンデー毎日の「ベストセラー『脳内汚染』で注目される/ゲームで脳が壊れる説に学会はブーイング」のことだと思われる。(ITMedia +D「みんなで「サンデー毎日」を買おう!」より)
3月、教授の講演会に足を運んだ。教授の口からは私の記事への批判が何回か出てきた。それはまあいいのだが、怖いのは聴講した人たちの反応だ。「テレビゲームをやり過ぎると、脳が認知症患者と同じようになっていく」という主張を、無批判に受け入れているようなのだ。「科学的な裏づけがある」と信じているのだろうが、実はそうではない。ゲーム脳は確かに、問題提起としては悪くない。子供のゲーム好きを苦々しく思っている大人から見れば、我が意を得たりといったところだろう。だが、科学的な研究でゲーム脳の恐怖を突き止めたように世間に広めるのは、いささか度が過ぎるのではないか。
ゲーム脳(げーむのう)は、日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄が、2002年7月に出版した著書『ゲーム脳の恐怖』において提示した造語である。森はゲーム中の脳波を測定する実験によって「テレビゲームが人間の脳に与える悪影響」を見出したと主張しており、この状態を象徴的に表現したものである。しかし、主張の科学的正当性や根拠をめぐっては批判的な見解が多く、同書は2003年度の「日本トンデモ本大賞」にノミネートされている。→ あと「ゲーム脳」関連記事では以下のリンクが最適かも ↓

子どもたち、若者たちに蔓延するテレビゲーム。著者は、脳への恐るべき影響を、脳波計測データを解析し、明らかにした。意欲、判断、情動抑制など、人間らしさを保つために重要な働きをする前頭前野(ぜんとうぜんや)が、ゲーム漬けで危機に瀕している。どうすれば回復させられるか。脳神経科学者からの警告。→ これに加えて、以下のセンセーショナルな宣伝文が ↓
→ 毎日新聞も「ゲーム脳」の火種を大きくした一因を担っていた、という事実が。![]()
ゲーム脳はマスコミ各紙(誌)で話題沸騰!
■ゲーム脳ご注意
「毎日2時間以上で前頭前野が働かず」
毎日新聞7月8日月曜日 夕刊
■TVが子供の脳を壊す
「ある調査では中学1年で、平日6時間見るという子もいた」
AERA 7月15日号
始まりは新聞であった。→ 私見もあるかなと思われるが、当時の状況を俯瞰するには良い資料かと思われる。
2002年7月8日の毎日新聞夕刊1面に「ゲーム脳ご注意」という大見出しで、1面トップ。
「キレやすい」「集中できない」「つきあい苦手」「毎日2時間以上で前頭前野が働かず」といった見出しが踊り、ご丁寧にノーマル脳、半ゲーム脳、ゲーム脳、それぞれの脳波のグラフまで載っている。また、同日発売の『アエラ』7/15号にも「テレビが子供の脳を壊す」と題した、ゲーム脳の紹介記事が掲載された。(1)
そして、この記事が出たわずか2日後の7月10日にNHK出版から『ゲーム脳の恐怖』が発売された。
毎日新聞の記事といい、アエラの記事といい、明らかにこれは本の宣伝を意図してリークされた情報であるとしか思えない。もちろん、本を宣伝すること自体はこすっからいとは思うが、決して悪いとは言い切れない。
しかし、こうしたマスコミ発表、本の発売をした時点で、公式な論文等が一切出ていないというのは、いかがなものか。
アカデミックな場所で研究結果が発表されたのは、本の出版から3か月後も後の、同年10月に行われた、日本健康行動科学会(2002年設立、理事長・森昭雄)、第1回学術大会において口頭で。その後、11月に米オークランドの米神経科学会で発表された(論文の提出の有無は調べることができなかった)。
ゲーム脳問題最終報告 〜最後に最大のネタを用意していてくれた森教授よ さようなら〜アメリカ学研究所→ 原文のまとめサイトが消えたのが手痛いが・・・
ゲーム脳に関する原著論文を解説記事の資料公開しました-アメリカ学研究所
トンデモ論文の原文はこちら。
ゲーム脳原著論文公開所
こんなのを真に受けて心配させられる親がいるとしたら不幸だ。
■■国は科学的検証すべきだ−−ITには負の側面も→ その後、国による「ゲームソフトが人間に与える影響に関する」調査報告書が発表される。その内容が簡単に分かる文章は以下に存在する。 ↓
「ゲーム脳」が波紋を広げている。私は7月にこの仮説を記事で紹介した。あれから4カ月たつが、予想外の展開にやや困惑している。「やっぱりゲームは悪い」対「ゲームいじめだ」という、感情論の対立で語られることが多いからだ。ゲームが脳に与える影響について、社会の関心は高いのに、科学的な検証が足りないことを痛感する。国による本格的な研究を提案したい。
「ゲーム脳」は、ゲームというお菓子に対して誰もが漠然と抱く不安を突いた。しかし「不安」のままではまずい。仮説が追試され、反論され、鍛えられることが必要だ。IT化を進め、白書で持ち上げる国にこそ、マイナスの影響を科学的に検証する義務があると、私は思う。
『ゲームソフトが人間に与える影響に関する調査報告書』では、以下のようにまとめられている。
「今の段階では、研究の蓄積とハードとその解釈への信憑性という基本的な問題に加え、提示されていないデータなども多く、その結果についての結論は出せない段階である」
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Comment
毎日新聞のいうように、
>子供のゲーム好きを苦々しく思っている大人から見れば、我が意を得たりといったところだろう。
こういうのもあるでしょう。が、ゲーム脳の特徴とされる
>「キレやすい」「集中できない」「つきあい苦手」「毎日2時間以上で前頭前野が働かず」
ってのはちょっと前まで違うものが原因と言われていたものでした。それは「インスタント食品や弁当で食事を済ます親を持つ子供」の特徴です。取り敢えずこれの可否も置いておきますが、全体として言えることは親が親としての責任を抛棄しているということです。
子供の躾もできない親がスケープゴートとしてゲームを持ち出している構図です。以前なら切れる子供は自分(親)のせいだったのが、他人のせいにできるんですからそりゃあ「我が意を得たり」でしょう。
だいたいゲームばかりやってる子供からゲームを取り上げられない親なんてどこの世界にいるというのでしょう。躾の放棄でなくて一体何なんでしょうか。
こういう身勝手で頭の悪い(トンデモに無批判に引掛ってますから)親には子供を育てる資格など皆無だと断言してもいいです。どんな怪物を世に放つことになるか空恐ろしいですよ。
というか、こういう頭の悪い親が増えたから、
>>「キレやすい」「集中できない」「つきあい苦手」「毎日2時間以上で前頭前野が働かず」
な子供が増えたものと思われ。(笑)
ま、子育てなんて思うようにいかないのが当たり前なのに、うまくいかない理由を安易に求めるような親自身の鏡像こそが、その「うまくいっていない」子供なんですけどね。
いや、むしろ、このトンデモ理論への反論を考えた方がトレーニングになるか。
>「キレやすい」「集中できない」「つきあい苦手」「毎日2時間以上で前頭前野が働かず」
付き合い以外は、脳障害の可能性も否定できない。それも、ゲームどころか先天的に。
今の子供って、90年前後の生まれになるのかな? そのころは環境ホルモンに対して関心を持たずに廃棄物を捨てまくってた時代。微量でも妊婦が食べてれば、子供への影響は確実に残る。
どこいっても見ないけど、胎児の間に影響を受けてる可能性を無視してる?
あと、世間が瞬く間に変わったことも無視しちゃいけない。何10年と積み重ねてきた経験は、ここ10年で確実に使えなくなってきてる。親が下手なのは、親自身が世間を利用できてないか、育て方を教えられる人間が少ないからでもあるんじゃない?
まぁ、鉄拳制裁が許されれば細かいこと考えずに済むんだろうな、とは思いますが。
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