Home > ----- / スポンサー広告 > This Entry 2007-06 / 科学関連 > This Entry [com : 5][Tb : 0]
日本最南端の沖ノ鳥島(東京都)の侵食を防ごうと、サンゴ再生に取り組む社団法人水産土木建設技術センター(同)は十二日、座間味村阿嘉島の水槽に移して飼育しているサンゴの産卵に成功したと発表した。同センターなどによると、養殖目的で飼育し、大量の産卵に成功したのは世界的にも珍しい。従来の研究が実証されたことで、沖縄など各地のサンゴ再生にも役立つと期待されている。→ この記事にある「阿嘉島臨海研究所の大森信所長」という言葉に私はピンときた。それは、過去に私が取り上げたエントリに掲載されていた人の名前だったのだから。
産卵したのは、昨年八月と今年五月に沖ノ鳥島で採取したウスエダミドリイシ。八、九の両日の夜に約二十五万粒が産まれ、90%が受精して幼生になった。
沖ノ鳥島は、中国が「岩にすぎず、周辺に排他的経済水域(EEZ)は設定できない」と主張し、周辺で海洋調査をしている。
水産庁はサンゴが島を守る防波堤となり、水産資源を育てる役割に注目し、二〇〇六年度から三年計画で同センターに調査を委託した。〇七年度までの二年間の予算は約五億四千万円。
同センターはサンゴ研究の先進地である阿嘉島に、大型水槽二十四個を備えたサンゴ種苗生産センターを開設。約千キロ離れた沖ノ鳥島から、船でサンゴを運んだ。今後は一年半ほどかけて水槽内で成長させ、再び沖ノ鳥島で移植を試みる。
同センターは「種苗生産を目的に、サンゴを陸上水槽で産卵させ、大量に幼生を確保できたのは世界で初めてではないか」と意義を強調した。
調査の技術検討委員長を務める阿嘉島臨海研究所の大森信所長は「従来の研究で想定した水槽での大量飼育と産卵の方法が、実際に立証できたのは大きい。沖縄のサンゴ増殖にも生かせる」と評価した。
英文はざっと読み、翻訳文も読んでみた印象・・・→ 米国の経済紙・WSJの記事を引用した共同通信・ZAKZAK・毎日新聞には書かれていなかった、日本の海洋研究者たちの努力と取り組みが書かれていた原文を紹介したエントリである。
実は山田さんや日本財団、石原東京都知事、国土交通省などの、沖ノ鳥島に賭ける意気込みを書いた良い話があったなんて・・・WSJの記事を『WSJ紙がどのような意図で、「米国などの海洋法専門家らが中国の主張を正当とみている」という記事を書いたのか、が気になるんだけどなあ。』とか書いていましたが、WSJさん、正直ごめんなさいっていう感じです。
今までのところ、山田氏は2つのプロジェクトに資金を供給すると決めた。一つ目は100万ドルで無人の灯台。彼は灯台が日本までオーストラリアの鉄鉱石や他の原料を運ぶため通行料が多い近くの航路の安全性を高めるため経済活動と呼べるだろうとした。→ 確かに2年前、私が「一大プロジェクトが、日本の国益だけでなく、他国の海洋安全や、自然技術とともに共生される」と紹介した記事の中に、大森所長の名前は存在していたのだ。
しかし山田氏の関心は別のより野心的なプロジェクトにある:永久的に人口を保持することができるくらい大きくなるまで徐々に沖ノ鳥島の陸塊を広げる計画だ。これを自然に−−海洋法に違反しないよう−−行うために山田氏は二つの方法で大量の砂を造りだす事を構想している。一つは何百もの空洞のコンクリート「フラワーボックス」を沈めてサンゴ幼虫を守る事によってサンゴ(波によって粉々になり砂になる)の成長を加速する方法。もう一つはたくさんの有孔虫(硬い殻を持った微生物、死ぬと砂になる)を引き付ける方法。有孔虫は植物に引き付けられるため環礁の床に人工の芝を敷く事になる。
「自然の島構築の過程を人工的に促進させようとした試みは初めてです」と、計画の立案者の一人である大森信氏(沖縄のリサーチセンター、阿嘉島臨海研究所所長)は述べた。海洋生物学者である大森信博士は台風と海流がどう自然に島を作成したかを研究した後にこのアイデアを思いつたそうだ。
もし計画が成功したとしても沖ノ鳥島が役立つほどの大きさになるには何十年または一世紀もかかる事になる、と大森博士は認める。それは山田氏をあきらめさせたりはしない。「海洋法は経済活動がすぐ始まらなければならないとは明記していません」と、彼は言います。
→ 沖ノ鳥島の侵食保全だけでなく、水産動植物の増養殖及び生育環境の保全・創造、海面上昇により水没の危機にある島嶼国の水産動植物の生態系保存や国土保全に活用できる可能性を含んだ研究を行うものとして、水産庁のバックアップのもと「サンゴ増養殖技術検討会」が発足したこと。生育環境が厳しい条件下における増養殖技術開発調査事業
1.趣旨
沖の鳥島は、地球温暖化による海面上昇や波の浸食によって、「島」の存在が危ぶまれている。
2005年3月に実施された民間団体の調査によると、サンゴ等の生物相の密度が薄い箇所があること、また1989年の調査結果と比較して大型の群体の消失が確認されている。このため、速やかに自然環境の回復・創造が求められる。
しかしながら、当該地域は海象条件等が厳しいため、当該問題の解決には極めて高度な技術を要求される。
本事業は、当該海域における増養殖技術開発を図り、生育条件が厳しい条件下における水産動植物の増養殖及び生育環境の保全・創造に資するものである。
なお、当該技術の確立は、海面上昇により水没の危機にある島嶼国の水産動植物の生態系保存や国土保全に活用できる可能性も示唆されうる。
2.事業内容
(1)現地状況の把握
既存資料の分析、現地調査等により現状分析。
(2)種苗生産技術開発
沖ノ鳥島に生育するサンゴ等の効率的な増養殖手法を開発するため、当該生物の種苗生産技術を開発。
(3)増養殖技術対策の選定
沖ノ鳥島で適用可能な増養殖技術の選定及び、対策施設等を製作・準備。
(4)実証実験の実施
選定された増養殖技術を沖ノ鳥島で実証実験を実施。
(5)増養殖技術の確立
生育環境が厳しい条件下における増養殖技術のガイドラインを作成。
3.委託先
社団法人 水産土木建設技術センター
●成長妨げる海藻、パクリ 民間研究所の新手法、世界をリード→ そして、バクテリアを利用して珊瑚の幼生を増殖する手法を、阿嘉島臨海研究所の方々が開発されていたこと。
サンゴを、貝の力を借りて大量に増殖する新しい手法を、沖縄県にある阿嘉島臨海研究所(所長、大森信・東京水産大名誉教授)が開発し、先月、約2千株を慶良間諸島の海底へ移植するまでにこぎつけた。研究者4人の民間研究所が編み出した手法は、サンゴ礁の修復・保全に役立つと期待されている。
大森さんらの手法は、まずサンゴの受精卵を水槽に入れ、水中を泳ぎ回る「プラヌラ幼生」を発生させる。ここに、10センチ四方のコンクリート基盤を入れると、幼生が着生して「稚サンゴ」になる仕組みだ。
カリフォルニア大サンタバーバラ校のダニエル・モース教授らとの共同研究の結果、あらかじめコンクリート基盤を1カ月ほど海中に沈め、その表面が特定のバクテリアなどに覆われるようにすると、幼生が高い確率で着生することがわかった。
http://erict.blog5.fc2.com/tb.php/229-3ce3fae7
Comment
中国から、島では、なく、石ころ。 と、言われてしまう、
沖の鳥島。
数年まえ、TVでその様子を見ましたが、とても悲惨でした。
転々とした、いわ。
もっと、20年以上前から、やってれば・・・・
沖の鳥島に、サンゴを6ヶとか9ヶといわず、どんどん
送るったらどうだろ。
それにしても人工物のコンクリートは、いただけない。
懐かしいネタですね>沖ノ鳥島
サンゴ養殖の目処もついたようなので、先が楽しみな研究です。
>もっと、20年以上前から、やってれば・・・・
問題に直面したとき、前進の歩幅がいろいろあれど、踏み出すきっかけすらなければ前進はありえない。過去の悔やみは、その場で停滞していても進まないのだから。
だからこそ、私は今回の前進を素直に喜びたいと思います。
▼黒影様
大きく成長した珊瑚の姿を、我々が見届けるということは難しいでしょうね。
しかし、珊瑚養殖の礎が確固たるものになり、幼生が自然環境への貢献に旅立つ光景が見られる日は近いと信じています。