Home > ----- / スポンサー広告 > This Entry 2008-05 / 特集:硫化水素自殺と報道 > This Entry [com : 1][Tb : 0]
関係者によると、遺体のそばにあったノートには、硫化水素自殺について「テレビで見て知った」などと書かれていたという。→ 硫化水素の自殺方法についてテレビによって知ったことは、後日配信された毎日新聞の特集記事における記述でも伺える ↓
高知県香南市の市営住宅で23日に自殺した中学3年の女子生徒(14)は、硫化水素による自殺方法を「テレビで見て知った」と書き残していた。県警香南署によると、生徒の自宅にはパソコンなどの機器はなく、ニュースなどから知識を得たとみられるという。→ そもそも、「パソコンなどの機器はなく」という記述から、この事件については確実にインターネットではなく「既存メディア」から得た情報が情報源であるという見方が強まるだろう。
警察では、硫化水素については、少女のメモなどからテレビなどで得た知識ではないかと見ている。
いずれにしても巻き込まれた住民らは憤るよりも、こうした事件を簡単に起こすことができる世の中に、底知れない恐怖を感じているようだ。
同市営住宅に住む男性(45)は「インターネットや携帯電話、テレビで、子供がいろんな情報を簡単に手に入れられるのは怖い。規制するのは難しいだろうが」と沈痛な表情。
そして朝刊で何があったかを確認した住民らは、改めて「子供が簡単に危険な情報を知りうる怖さ」を口にした。
これだけ広がったのはインターネットの有害情報の影響が大きい。ネットを介した集団自殺の続発も記憶に新しい。IT(情報技術)のこんな悪用は願い下げだ▲■硫化水素自殺 命の重さを訴え続けよう[2008/04/27](新潟日報:社説) より
インターネットの掲示板にガスの作り方が書き込まれたのが、続発のきっかけだという。■硫化水素自殺―ネット上でも防止策を(朝日新聞:社説) より
広がるきっかけはインターネットだった。硫化水素を使う方法が具体的に書き込まれ、悩みを抱える人たちに伝わった。若い世代を中心に、この方法で自殺を図る人が急に増えた。悲しいかな、彼らには「遺書」に残されていた「テレビ」など既存メディアから得た「知識」が発端となった例はイレギュラー扱いになるのだろう。
警察庁は4月30日、硫化水素ガスを用いた自殺が多発していることを受け、硫化水素ガスの製造を誘引するインターネット上の書き込みを有害情報として取り扱い、書き込みを認知した際にはISPや掲示板の管理者に削除などの措置を依頼するよう、各都道府県警察に通達を出した。
有害情報の判断基準としては、硫化水素ガスの製造方法に関する情報に加えて、「簡単に作れる」「確実に死ねる」などの製造や利用を誘引する書き込みがあることを条件としており、化学式などの記述のみであるなど、学術目的であると判断されるものは該当しないとしている。
電気通信事業者協会、テレコムサービス協会、日本インターネットプロバイダー協会、日本ケーブルテレビ連盟の通信業界4団体は4月30日、硫化水素ガスを用いた自殺事案への対応について、事業者に対して違法・有害情報ガイドラインに基づいた適切な対応を求める文書を発表した。
4団体から構成される「違法情報等対応連絡会」では、インターネット上の掲示板などに掲載された情報の違法性などをプロバイダー側が判断する基準として「インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン」を2006年11月に策定。ガイドラインの中では、人を自殺に誘引する書き込みなどの情報は公序良俗に反する情報に該当するとしているが、具体的な書き込み内容などについては規定していなかった。
連絡会では、インターネット上に掲載された情報を見て、硫化水素ガスを発生させて自殺を図る事案が多発しており、近隣の住民にも被害が生じるケースも発生していると指摘。科学的な知見としての硫化水素の発生方法を掲載するだけでなく、「簡単に死ねる」といった文言とともに自殺方法を記載しているような情報については、公序良俗に反し、傷害などの違法行為を誘引する情報に該当しうるとして、ガイドラインに基づいた適切な対応を取るよう、事業者に対して求めている。
元々は、朝日新聞の記者だけでなくその他の報道に関わるものが、業界の中で起きた「不祥事」や「疑惑」を解明することなく放置していき、最終的に「誤り」「未解明」となったままのものには触れず放置し、いつもと変わらず記事を配信していくというサイクルから生まれた「罠」のようなものだと私は考える。→ 第三者にできるのは、マスコミ業界の「破壊」しかない。
そして、彼らや業界が生み出した「罠」が、ときに怪獣の如く口を開け、ある時には落とし穴の如く存在し、またある時にはワイヤートラップの如く行く手を阻み、記者がその現実に襲われているのではなかろうか。その「罠」を解除できるのは業界外の第三者ではない。マスコミ業界自身のみであり、記者たちが綴るしかなのだ。
第三者に出来るのは、その「罠」の解除ではなく、破壊でしかない。それも、業界の「自浄作用には期待できない」という、心象を悪くする副作用を伴った破壊なのだ。
マスコミには硫化水素自殺による家族や周辺住民への二次被害を防ぐためにその危険性の告知をするという社会的な義務がある。→ マスコミが「硫化水素自殺による家族や周辺住民への二次被害を防ぐためにその危険性の告知をする」義務があるのはその通りであろう。上記意見が全て間違いだと非難するつもりも全くない。
一般に硫化水素自殺の危険性などほとんど知られていないのだから、二次被害が続出した場合はその危険性を告知するために、報道せざるをえない。自殺を止めるのは難しいとしても、現場の危険を広く知らせることで二次被害を防ぐことはできる。
先日のエントリのリスト(※)を見ればわかるけど、三月半ばに二次被害が続出したので、マスコミは大きく報道しなければならない状況だったと言える。
マスコミを叩いているひとたちは「自殺志願者はいくらでもネットで情報を得られる状況にもかかわらず、その周辺にいて状況を予測すらしていないひとびとには危険性を告知する必要はない」とでも思っているのだろうか。
それとも、硫化水素自殺について報道せずに、その危険性を告知できるとでも考えているのだろうか。
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Comment
だから、あんまりマスコミ「も悪い」的な論調になると、それすらあとで利用されるな。と不安で。
そういう意味では、マスコミが報道手法を見直して、少しは自己防衛本能を取り戻して欲しいと思うのですが。とりあえずBPOとかにメールを送るくらいしか思いつかなくて。