続々々々・インターネットに「自殺幇助」を転嫁するマスコミ − 「権力」と「既存メディア」の融合

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2008-05-04

[これまでのエントリ]
インターネットに「自殺幇助」を転嫁するマスコミ
続・インターネットに「自殺幇助」を転嫁するマスコミ − 「主張の偽装」と「錦の御旗」
続々・インターネットに「自殺幇助」を転嫁するマスコミ − 黙認・放置された「遺言」
続々々・インターネットに「自殺幇助」を転嫁するマスコミ − 終わらない「集中砲火」

読売新聞も社説で表明した ↓

硫化水素自殺 巻き添えの被害も深刻だ(読売新聞:社説) より
 インターネットの、いわゆる自殺サイトが、この連鎖的な現象の誘因になっている。
 手をこまぬいているわけにはいくまい。自殺サイトを社会悪と位置づけ、ネット上から排除していく必要がある。
 警察庁は、硫化水素で自殺に誘う書き込みを「有害情報」に指定した。こうした情報をネット上で見つけたときは、接続業者やサイト管理者に削除を要請するよう全国の警察本部に通達した。
 これも、二次被害の多発を重く見たためだ。
 ネット上には、警察も把握が不可能なほど自殺サイトがあふれている。しかも、情報はコピーされて増殖していく。
 これまでも、自殺に結びつくような書き込みは削除を要請してきたが、応じるのは2割程度という現実もあった。
 「表現の自由」との兼ね合いもあり、強制的に削除することはできない。
 しかし、ネットが無法空間のようになっては、規制強化の声が高まるだけだ。ネット業界の取り組みも問われている。
 それにしても、自殺した人たちには、どんな悩みや動機があったというのか。若いうちほど、やり直しはきくものだ。少し時が過ぎるのを待てば、何でもなかった問題だったかもしれない。
 自殺サイトで一緒に自殺する仲間を募り、集団で自殺するケースも起きている。
 死は取り返しがつかないことなのに、ゲーム感覚のようだ。ネットの怖さでもあるだろう。
 → 『ネットが無法空間のようになっては、規制強化の声が高まるだけだ。』『「表現の自由」との兼ね合いもあり、強制的に削除することはできない。』と、「表現の自由」にまで踏み込んだ部分は、さすがに他の社説より抑制が効いているが、それでも『いわゆる自殺サイトが、この連鎖的な現象の誘因になっている』『死は取り返しがつかないことなのに、ゲーム感覚のようだ。ネットの怖さでもあるだろう。』と、明らかにインターネットを自殺連鎖の主犯であるかのごとく断罪する姿は、これまでのマスコミの姿勢と何も変わらない。

メディア側としては、インターネットへの規制を行うお膳立ては、一通り遂行できたのかもしれない。

さて、私の、『今後は「どうやったらネットが、マスコミを守れるか」』という手段すら取れなくなる、という現実が待ち構えている。』という意見に対して、示唆に富んだご意見を頂いた ↓

政府はマスコミ規制にはネット言論を使うだろう(東方不敗の幻想) より
そうだろうか?私はそうは思わない。政府はネット(携帯/PCとも)言論の影響力そのもののは温存しようとするだろう。法規制によって手綱をとったあとで、その影響力をマスコミ批判に向けさせ、報道管制を実現するために。

青環法案(筆者注:青少年有害社会環境対策基本法案)で、メディアをまとめて規制しようとして手痛い敗北を喫して以来、規制推進派は学習したはずだ。マスコミを叩くにはネット、ネットを叩くにはマスコミ。そういう手でくるだろう。
 → 「その影響力をマスコミ批判に向けさせ、報道管制を実現するために。」というのは、可能性として大いにあるだろう。

政府はマスコミ規制にはネット言論を使うだろう(東方不敗の幻想) より
今でさえ、マスコミの横暴は、ネットユーザーのあいだで憎しみの的になっている。彼等は言論の自由をかさにきて、プライバシーを侵害し、風評被害を撒き散らしている。ああ、「ネットの匿名さん」たちと何ら変わるところのない低劣さだ。

それでも、言論の自由を思えばこそ、テレビや新聞の規制に反対する人は多い。だが、言論の自由が、「被害に苦しむ人を思えばたいしたものではない」という認識が広まれば?ネットや書籍は規制しても、テレビや新聞は規制しないで、という理屈に、誰が共感してくれる?

さらに最悪なのが、テレビや新聞は、世論を盾に追い詰められると、キャンペーンを張って対抗するより、既得権益さえ守れれば検閲には賛成する姿勢になる可能性が高いことだ。逆に検閲を受けない媒体を違法化させ、地位を強固にすることのみに腐心し、より政府との一体化を進めていく恐れが強い。

記者レベルでは現状、危機感を持っている人も多いだろう。だが、今や新聞もテレビも、実際のコンテンツ制作にかかわる人員は下請け化が進んでおり、立場の弱さから、編集方針に異を唱えるのはどんどん難しくなっている。

管理職化しているテレビや新聞の正社員からは、報道人が持つ使命感や矜持というものは消え、ただ「安定」「栄達」のみが関心の対象となる。

マスコミは、こうした骨粗鬆症によってもはや、世論を動かす巧妙な政府の圧力には耐えられないほど腰抜けになっている。と私は思う。

情報統制に反対する側は、「マスコミの判断力が劣っているのは議論の前提として」、彼等を守るためのパターナリズムを身に付けねばならないだろう。
いつか、マスコミが真の意味で成長してくれることを願いつつ…。
 → 権力と一体化して、「表現の自由」を発揮できる土壌のひとつである「インターネット」への規制は、起こりえないこともない。

もうインターネット上からは消えてしまったが、辛坊氏のコラムには下記の記述があった ↓

■Vol.25 2005/12/28(たかじんのそこまで言って委員会:辛坊副委員長室) より
つまり、メディアがいつの間にやら最も忌むべき間違った「権威」になってしまい、メディアこそが、人権侵害の主犯であるというイメージすら、メディア自身が作り上げてしまったように思うのです。私は、その中で二十数年生息してきて、その過程をいやというほど見ています。メディアがこれ以上市民に嫌われたら、それこそ、「都合のいい情報だけを市民に届けたい」と、その性(サガ)として考える「権力」の思う壺でしょう。これ以上メディアが嫌われないためにはどうすればいいか、メディアの人間はもうちっと真剣に考えないといけません。
 → つまり、権力と呼ばれる側が、「都合のいい情報だけを市民に届けたい」という考えの下で、規制線を張る方法はいかようにでもあるだろう。

ひとつは、東方不敗氏の言うように『法規制によって手綱をとったあとで、その影響力をマスコミ批判に向けさせ、報道管制を実現する』方法。つまり、インターネット上の表現を「国民の声」のごとく代弁させ、メディア規制に拍車をかける方法。

もうひとつは、私の言うように『どうやったらネットが、マスコミを守れるか」』という手段すら取れなくなる』方法。つまり、インターネット上などの「ダイレクトに声を上げる手段」を取り上げ、権力の集めた「有識者」などの「国民の声を代弁するもの」が前面に出た上で、メディア規制に拍車をかける方法。

無論、これ以外の手段はあるかもしれないが、私の知識では限界がある。

ただ、確実に言えるのは、マスコミが「自分達の既得権益」を守るかのごとく、自らが浮き彫りにした「報道が抱える問題点」を何ら振り返ることなく、全ての原因をインターネットに押し付けてしまい、「表現の自由」に対する防衛線をひとつ突き崩してしまおうとする現状が存在する。

これは、メディアが「知る権利」「報道の自由」、ひいてはは「表現の自由」のために「市民」「国民」を守ろうとする姿勢ではなく、メディアの「権益」「体裁」を守ろうとするがために、彼らが意図して(もしくは意図せずに)『「権力」と「既存メディア」の融合』という現象が発生してしまおうとすることによる、「表現の自由」に対する自殺行為なのかもしれない。

もしそうであるならば、メディアが発生させた「表現の自由」に対する自殺行為は、まさに硫化水素ガスのごとく「市民」「国民」を巻き添えにするだろう。

Comment

名無し探照灯保守要員 : 2008年05月05日(月) 04:48 URL edit
もうこれは懸念というレベルではなく既定事項かもしれませんね。

今回の対ネットネガキャンでネット世論のマスコミに対する視線はこれ以上なく冷たくなったでしょうから。(私もデス)
名無し探照灯保守要員 : 2008年07月04日(金) 15:24 URL edit
ついにスポンサーサイトが頭に入るようになってしまいました。。。お元気ですか?
WaiWai問題あたりで久しぶりにe.r.i.c.t.節を見たいです。
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