「お詫び記事」の内容が覆される日

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2008-08-13

今回の話題は「Waiwai問題」の余波というよりも、「Waiwai問題」が毎日新聞、いやマスコミ全体に与える余波というほうが正しいだろうか。さる7月20日に配信された「英文サイト出直します 経緯を報告しおわびします」という記事の内容が覆る内容を掘り起こされた事態について触れてみる。

まずは別の話題から入る。

マスコミが記事や報道内容の事実を歪曲したり、最悪なのは捏造を行って謝罪するケースは、ここ1ヶ月でも以下のように存在している ↓

読売記者、取材せず談話を捏造 青森版に掲載、処分へ(朝日新聞:社会)より
 読売新聞青森支局の男性記者(24)が、記事中の談話を取材をせずに捏造(ねつぞう)していたとして、同紙は5日付朝刊の青森版に「おわび 記事中の談話を捏造 本紙記者らを処分」の記事を掲載した。同社は「記者倫理に反する行為」として記者を懲戒処分にし、伊藤学・青森支局長の監督責任も問う方針。

 同紙は「おわび」を同県版のみに掲載。全国版紙面やインターネットの同社サイトでは捏造の事実を公表していない。「捏造部分が及ぼした影響や談話以外の記事が事実だったことなどを総合的に判断した結果」としている。
 → 記者が取材対象の楽団関係者に取材をしないまま、都合上ネットで調べた団長名をもとに架空の談話を書いたのが原因。

大食いで皿の枚数ごまかし=日テレの報道番組「NEWSリアルタイム」(時事通信社:社会)
 日本テレビ系の夕方の報道番組「NEWSリアルタイム」内で1月23日放送された「大食い女王対決!」で、事実と異なる内容の放送があったことが11日までに分かった。同局は番組制作会社との契約を打ち切り、関係者を処分する方針。
 同局によると、問題があったのは、大食いタレントの三宅智子さんが中国料理の食べ放題に挑戦する企画で、39皿しか食べていないのに48皿食べたように放送した。同局が週刊誌の取材を受け事実関係を調査したところ、料理の一部を番組制作スタッフが「味見」と称して食べていたことが分かった。(2008/08/11-13:36)
 → 別に報道番組で流す必要もない内容で、バラエティと同じようなノリで撮影し、食べた皿の数まで「報道素材」として流してたのが問題になったのか。

これらの内容は、それぞれ不祥事を起した読売新聞なり、日本テレビなりが他社の報道ながらもお詫びをしている。まあ、参考にしたブログの執筆者であるsaihan氏は ↓

読売と日テレで捏造報道/朝日販売員、また強姦で逮捕 (マスコミ不信日記)より
(筆者注:読売記者が取材せず談話を捏造した問題について)
ま た 匿 名 か ! どういう処分をしたかの続報もないし。
同業者なら記者の実名ぐらい分かるのでは? 実名を隠蔽するのはマスコミ同士の馴れ合いとしか思えません。
(筆者注:日テレの報道番組「NEWSリアルタイム」の事実歪曲について)
下請は切り捨ててどうせスタッフは甘い処分なんだし、他の業界なら「トカゲの尻尾切り」とバッシングは必至ですよね。
 → このように厳しい批判がくるのは当然である。

しかし、その「お詫び」が覆ってしまった場合はどうなるのだろう?

いわゆる「お詫び会見」の後に新たな不祥事が発覚した場合、マスコミの強烈な批判にさらされる例を挙げれば、最近で言えば船場吉兆社会保険庁マクドナルドなどがその例であろう。追加発表をすれば、「新たに」「さらに」「またも」という枕詞をいやがおうにも被せられ、自業自得とは言いつつもマスコミの餌食になる現実が待ち受けているのだから。(とかいいながら、マクドナルド不二家などのように、事実と異なる内容で叩かれたり、捏造証言で叩かれる例もあるわけで、恐ろしいものだ)

では、このようなマスコミによるバッシングの現実がある上でマ、スコミ自身が「お詫び記事」が現実に即していない内容の場合、どうなるのか?

毎日新聞「WaiWai問題」のお詫び記事が、事実と全く即していないという内容の記述がWeb上に掲載されだのだ。まとめ記事は天漢日乗のiori氏が掲載している ↓

毎日新聞の英文記事、主婦および看護師を始めとする医療従事者の怒りを買う(その68)7/20付「おわび」は虚偽報告 毎日デイリーは紙媒体時代、1997年10月5日号付"WaiWai"で日本語見出しつきの「『受験生』バカ母SEX献身の実例」というアサヒ芸能を出典とする記事を日本人スタッフが執筆して掲載(概報)(天漢日乗) より
実は昨日、移動したので、くわしい検討が出来てないのだが、
 毎日デイリーが紙媒体で、日本人スタッフがいた1997年10月5日号の"WaiWai"

 「受験生」バカ母SEX献身の実例
という日本語見出し付きで、
 アサヒ芸能を出典とする、ヨタ記事を、日本人が書いて英文で世界に発信
していた過去が発掘された。図書館に通い詰めている有志が一昨日、発見してくれた記事である。発掘してくれた有志に多謝。
mdnwai2971051.jpgアサヒ芸能1997年10月9日号が出典と明記されている。
mdnwai2971052.jpg「受験生」バカ母SEX献身の実例という日本語の囲み見出し。
mdnwai2971053.jpg続く記事内容。
mdnwai2971054.jpg
mdnwai2971055.jpg有志がまとめた"WaiWai"の見出しと掲載年月日一覧の一部。当該記事は赤で表示されている。
mdnwai2971056.jpgなんと
 執筆者は日本人とおぼしい「イトウタケシ」
である。
以上、1997年10月5日付"WaiWai"の記事から導かれる結論のまとめ。

808 :可愛い奥様:2008/08/12(火) 02:24:54 ID:5HspzCgG0
【醜態!毎日新聞の猥褻記事配信事件、社内調査の末の検証記事も全てウソだった事が発覚!】

7月20日の毎日新聞紙面に掲載した釈明記事も虚偽の発表であった。
webだけではなく、11年前から紙面にて猥褻記事を掲載していた事が発覚した。

【7月20日の釈明記事における虚偽内容】
×9年前のウェブスタート時から始まった
○いいえ11年前の紙媒体(英字新聞)時代から侮日記事はすでにでかでかと載っていた

×ウェブだからチェック体制が甘かった
○紙媒体上ですでに11年前から日本侮辱記事を垂れ流し

×日本人スタッフが関与していない
○日本人スタッフが3人いた英字新聞時代から日本侮辱記事を垂れ流し

×少数の外人スタッフの暴走
○外人15人、日本人3人という大所帯の英字新聞紙媒体の時代から日本侮辱記事を垂れ流し

×英語だからチェックできなかった
○日本の母親はセックスで息子の成績を上げる、という大きな日本語の説明がついています
 → もうこれはだめかも。

この事態を、下記のように丁寧にまとめていらっしゃった方がいた ↓

図書館と一般人が新聞社の脅威になった日(図書館情報を学ぶ) より
たぶん雑誌記事索引や図書館内のデータベースシステムを利用して見つけ出したのだと思うのだけど、司書過程を履修した自分から見ても凄い調査能力だ。発見した記事をエクセルにきれいにまとめているところとか、神がかっている。。。

調査したのは俗に「鬼女板」(既婚女性板の略)と呼ばれる2ちゃんねるの板に集う主婦の方々らしい。もしかすると、司書資格を持つ人や、図書館勤務経験のある人がいたのではないだろうか。マイクロフィルムの存在など、図書館について勉強でもしない限り分からないような気がする。もしそうだとしたら、司書課程の設置が図書館員養成とは別の方向で効果を発してきているのかもしれない。

今回の告発そのものの意義についてはさておいても、図書館のコレクション保存の重要性が近年で最も示された出来事ではないだろうか。インターネットの情報網と図書館の雑誌記事コレクションが組み合わさると、時を超える脅威的なメディア監視システムへと化けることが示されたのである。

はたしてこの監視装置が効果を発するのは毎日新聞だけか、もしくは別の新聞社もまた危険性があるのかもしれない。なにしろ、すでに書いたものは国立国会図書館に永久に保存されているのだから……。
 → 確かに、事実を突き止めたのはマイクロフィルムをつぶさに探し、事実を突き止めようとする努力があったからだった。

一方で、毎日新聞は自らが残してしまった「記事」に足元を掬われ、さらに「お詫び記事」として配信してしまった「内容」に苛まれることになってしまった。

全ては自業自得。

問題は彼らが、いやマスコミ全体が、この現実にどう立ち向かうか、なのだ。

彼らは皆、「新たな不祥事」というものを許さなかった。彼らが今まで振り上げた鉄槌の「作用」については枚挙に暇がない。しかし、鉄槌の「反作用」については、これまで誰もが体験したことのない世界。私も知りえない世界なのだ。

いつか私は書いた。

朝日新聞が自ら描き出す「萎縮の構図」 より
元々は、朝日新聞の記者だけでなくその他の報道に関わるものが、業界の中で起きた「不祥事」や「疑惑」を解明することなく放置していき、最終的に「誤り」「未解明」となったままのものには触れず放置し、いつもと変わらず記事を配信していくというサイクルから生まれた「罠」のようなものだと私は考える。

そして、彼らや業界が生み出した「罠」が、ときに怪獣の如く口を開け、ある時には落とし穴の如く存在し、またある時にはワイヤートラップの如く行く手を阻み、記者がその現実に襲われているのではなかろうか。その「罠」を解除できるのは業界外の第三者ではない。マスコミ業界自身のみであり、記者たちが綴るしかなのだ。

第三者に出来るのは、その「罠」の解除ではなく、破壊でしかない。それも、業界の「自浄作用には期待できない」という、心象を悪くする副作用を伴った破壊なのだ。
 → 未だ、誰もこの「罠」を破壊したものはいない。

むしろ、無視を決め込み「罠」がさらに増えるか、関係者や一部のものしか知りえなかった、新たな「罠」が発見されたのだから。

この余波の影響は、計りしえない領域に突入したのだろうと私は考える。もしかしたら、メディア関係者が思い描いた「理想の世界」とは、こういうものなのかも……と。

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